【5月28日 AFP】米カリフォルニア(California)州サンフランシスコ(San Francisco)で27日、毎年1000万人以上が訪れる観光名所ゴールデンゲートブリッジ(Golden Gate Bridge)の開通75周年を祝う記念イベントが開かれた。

 1937年5月27日にまず歩行者に開放され、翌28日に車両の通行が始まったゴールデンゲートブリッジは、当時としては世界最長のつり橋だった。

 橋設計技師のジョゼフ・ストラウス(Joseph Strauss)氏の夢がそのまま形となったともいえるこの橋の最大の特徴は、建築家のアービング・モロー(Irving Morrow)氏が選んだ「インターナショナル・オレンジ」と呼ばれる塗装の色だ。

 この塗装はもともと、付近を通過する船舶から橋を見えやすくする目的に加え、太平洋からの玄関口で橋の名前の由来ともなったゴールデンゲート海峡(Golden Gate Strait)から吹き付ける潮風から橋を守るためのシーラント(封止剤)としての役割を持っていた。

 橋の建設には4年を要した。完成した橋は全長2.7キロ、幅27メートルで、海面との距離は道路部分で高さ約67メートル、主塔は約227メートルに達する。橋は歩行者や自転車も通行できる。

 一方でこの橋は、自殺の名所という暗い歴史も併せ持っている。

 米紙ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)によれば、これまでに遺体が発見された人数だけでも推定1600人がこの橋で命を絶ったとされており、未確認の事例はさらに多いという。

 同紙はまた、橋施設運用当局公開のデータを引用し、前年だけでも史上4番目に多い37人がこの橋から飛び降り自殺をしていることに触れた。

 開通75周年の記念行事は今年いっぱい開催される予定で、今月上旬には橋の南側入り口に新しい案内所がオープンしている。(c)AFP

【動画】ゴールデンゲートブリッジ開通75周年を祝う花火(YouTube/AFPBB News公式チャンネル)