【5月27日 Relaxnews】米国のレストランでは、牛肉価格が上がったことに加え、牛肉にまつわる最近の健康問題の影響もあって、ステーキやバーガーに厳しいまなざしが向けられる中、チキンメニューの人気が高まっている。

 市場調査会社ミンテル(Mintel)が今週発表した報告書「メニュー・インサイト(Menu Insights)」によると、米国のレストランではチキンを使ったメニュー点数が、過去3年にわたり毎年平均12%ずつ増加している。特にカジュアル・レストランやファストフード店で、チキンメニューが増えている。

 米カリフォルニア(California)州で牛海綿状脳症(BSE)に感染したウシが発見されたことや、「ピンクスライム」と呼ばれるアンモニアガスで化学処理された牛くず肉をめぐる議論などで牛肉が悪者扱いされていることから、少なくとも今後2年間、チキンがタンパク源のスターになるだろうと、ミンテルでは分析している。

■増えるチキンメニュー、ピザのトッピングでも人気

 最近の人気メニューといえば、チキンフィンガーだ。特に子ども用メニューや前菜として定着したことから、2009~12年にかけてメニュー点数が1割増加した。同じ時期、バッファローウィングも19%、チキンラップも35%増加している。

 報告書は、全米レストランチェーンの規模別トップ350店舗と非チェーン系の150店舗の全メニューを調査した。

 またチキンはピザのトッピングでも、ペパロニ(サラミの1種)に替わる健康的な食材として人気が高まっており、レストランメニューで26%増加した。

 実際、食品業界コンサルティング会社の米テクノミック(Technomic)による前月の別の報告書によれば、フルサービスのレストランでは、ピザのタンパク質系のトッピングとして最も多かったのはバッファローチキンやバーベキュー、タイ風テイストといった味付けを取りそろえたチキンだった。(c)Relaxnews/AFPBB News

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