【4月27日 Relaxnews】英国でこのほど、死や苦しみの舞台となった場所を訪れる「ダーク・ツーリズム」の研究所が設立された。多くの観光客が足を運んでいるダーク・ツーリズムの訪問先8か所を紹介する。

■仏パリ(Paris):ペール・ラシェーズ墓地(Pere Lachaise Cemetery

 パリ最大の墓地。仏歌手エディット・ピアフ(Edith Piaf)、英作家オスカー・ワイルド(Oscar Wilde)、ポーランドの作曲家フレデリック・ショパン(Frederic Chopin)、米ロックバンド「ドアーズ(The Doors)」のボーカリスト、ジム・モリソン(Jim Morrison)ら著名人が多く眠り、世界各地から訪問者が訪れる。

■米ニューヨーク(New York):グラウンド・ゼロ(Ground Zero) 

 2001年9月11日の米同時多発テロで崩壊した世界貿易センタービル跡地。現在、年内に開館予定の9.11記念館の建設が進んでいる。

■ベルギー・イーペル(Ypres):第1次世界大戦の激戦地跡

 第1次世界大戦で最大の激戦地となったイーペル周辺には、遺体を収容できなかった兵士を記念するメニン門記念碑(Menin Gate)や歴史軍事博物館「イン・フランダース・フィールズ博物館(In Flanders Fields Museum)」などがある。

■ポーランド:アウシュビッツ・ビルケナウ(Auschwitz-Birkenau

 110万人ものユダヤ人が犠牲となった強制収容所跡は現在、アウシュビッツ・ビルケナウ博物館として毎年、世界中から多くの観光客が訪れる。

■豪メルボルン(Melbourne):旧メルボルン監獄(Old Melbourne Gao

 ブッシュレンジャー(山賊・盗賊)のネッド・ケリー(Ned Kelly)ら囚人135人が処刑された。この忌まわしい過去のおかげで、今ではメルボルン有数の観光地になっている。

■英北アイルランド・ベルファスト(Belfast):タイタニック博物館(Titanic Museum

 英豪華客船タイタニック(Titanic)号の沈没から100年を迎えた今年、タイタニック造船地跡にオープン。タイタニック号の誕生から大西洋に沈む悲劇の最後までを伝える。

■カンボジア、プノンペン(Phnom Penh)近郊:虐殺記念館

 カンボジアの首都プノンペン(Phnom Penh)から南西に15キロのチュンエク(Choeung Ek)にある、ポル・ポト(Pol Pot)派による大量虐殺の歴史を記録する博物館。犠牲者たちの骨や歯が大量に保管されている。

■広島市:広島平和記念資料館(Hiroshima Peace Memorial Museum

 1945年の原爆投下で犠牲となった市民らの遺品が展示され、年間100万人が訪れる。

(c)Relaxnews/AFPBB News

【参考】「Dark tourism」ウィキペディア(英語)