【4月10日 Relaxnews】マレーシア航空(Malaysia Airlines)は、今年運航を開始する総2階建てスーパージャンボ、エアバスA380の2階部分のエコノミークラス全席で子供の搭乗を禁止する方針を固めた。

 マレーシア航空に1機目のA380が納入されるのは7月。当初はクアラルンプール(Kuala Lumpur)-ロンドン間で運航を開始し、9月からクアラルンプール-シドニー(Sydney)路線も就航する。この超大型機で同航空は2階部分のエコノミークラスに年齢制限を課すというこれまでにない規定を設ける。

 オーストラリアの旅行情報サイト、オーストラリアン・ビジネス・トラベラー(Australian Business Traveler)によれば、マレーシア航空では各旅行代理店に対し「12歳未満の子供を連れた乗客は、これらの席の予約から除外する」との決定を通達した。

 マレーシア航空のA380の2階部分は約70席のエコノミークラスとビジネスクラスの客室となるが、多くの航空会社ではファーストクラスは1階部分に設定している。

 マレーシア航空はファーストクラスについてはすでに乳児の搭乗を断っている。テンク・アズミル(Tengku Azmil)最高経営責任者(CEO)は昨年、ツイッター(Twitter)で「ファーストクラスの料金を払ったのに子供の泣き声で眠れなかったという多くの苦情を搭乗客から受けた」と書き込んだことがある。

 旅客機の「お子様お断り」シートはエープリルフールによく流行るジョークだが、主要航空会社が旅客機の一定部分を「大人専用」に指定するという決断は、これまでは控えめにしか行われてこなかった、騒音に敏感な乗客へのアピールに弾みをつける可能性がある。

 もちろん、マレーシア航空が「お子様お断りエコノミークラス」を導入するまでにはまだ数か月ある。すでにファーストクラス・ポリシーの詳細を公開した段階で大きな批判も受けた。実際に「お子様お断りエコノミークラス」を貫くためにはかなりの意志の強さが要るだろう。(c)Relaxnews/AFPBB News