中国の臓器移植、死刑囚が主な供給源
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【3月10日 AFP】中国では臓器移植のドナー(臓器提供者)不足のために、死刑囚が臓器の主要な供給源となる状況が続いていると、中国衛生省の黄潔夫(Huang Jiefu)次官が発言した。
中国紙・法制日報(Legal Daily)が7日、北京で開催中の全国人民代表大会(全人代=国会、NPC)と並行した会での同次官の発言として伝えた。
中国政府は移植臓器の供給における死刑囚への依存を減らすことを誓って久しいが、移植の需要は高い一方でドナーが慢性的に不足しているため、いまだに死刑囚が臓器の主要な供給源となっている。
中国は2007年に人体臓器の売買を禁止し、その2年後に全国規模のドナー制度を開始させたが、臓器移植の需要に供給が全く追いついていないのが現状だ。
年間約1万件の臓器移植が中国国内で行われているが、移植を待っている人は推定130万人にも上り、臓器の違法売買や強制的な臓器提供につながっていると国営メディアは伝えている。(c)AFP