【2月26日 AFP】南アフリカのネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)元大統領(93)が25日、腹部の病状を検査するため入院した。南アフリカ当局とマンデラ氏の孫娘は、命に別状はなく、2日以内に退院する可能性があると述べ、国民に平静を呼び掛けた。

 南アフリカのジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)大統領は具体的な病名を明かさずに、予定されていた腹部病状の診断のために入院したと述べ、26日か27日には退院する予定だと付け加えた。

「容体は良く、意識もはっきりしている。入院前の健康状態は良かったが、医師らは、病状を徹底的に検査する必要があると感じた。医師らはマンデラ氏の健康状態に満足しており、年齢に適した健康状態だと言っている」(ジェイコブ・ズマ大統領)

 ノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞したマンデラ氏は、少数派の白人が統治していた南アフリカを民主主義へ導いた指導者として国民に愛されており、国際的にも英雄として非常に高く評価されている。

 最近マンデラ氏が公の場に姿を表さなくなっていることから、同氏の健康問題はどんなささいなものでも、国民に不安を巻きおこす問題となっており、政府当局者はパニックを抑えようと行動している。マンデラ氏が最後に主要なイベントに登場したのは2010年7月だった。

 マンデラ氏の家族と南アフリカ政府はプライバシーを理由に入院先を明かしていない。(c)AFP/Griffin Shea