【2月26日 AFP】米海底探査会社オデッセイ・マリン・エクスプロレーション(Odyssey Marine Exploration)が北大西洋で引き上げた沈没船の財宝が、所有権を主張していたスペイン政府に返還されることが決定した。財宝は24日、軍用機2機でスペインへ向け空輸された。

 1804年に英国艦隊にジブラルタル海峡(Strait of Gibraltar)沖で撃沈されたこの船は、スペインの「ヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・メルセデス(Nuestra Senora de las Mercedes)」号。同船には金銀硬貨を含め約5億ドル(約400億円)相当の財宝が積まれていた。これまで引き揚げられた中で最も高額となるこの財宝の所有権をめぐって、米フロリダ(Florida)州の同海底探査会社とスペイン政府の間で5年間にわたり所有権争いが繰り広げられていた。

 スペイン国防相のミゲル・モレル(Miguel Morer)報道官はAFPに対し「総重量は、当初海底探査会社が発表した17トンをはるかに超える22トンだった」と明らかにした。

 同海底探査会社はこの財宝をフロリダ州タンパ(Tampa)にある自社倉庫に保管していた。

 だがタンパの連邦裁判所は18日、同社がスペイン政府に要求していた財宝の保管・維持費用41万2814ドルの支払いを不要と判断し、スペイン政府に所有権を認める判決を言い渡した。(c)AFP/Paula Bustamante

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