【2月24日 AFP】中国南部・広州(Guangzhou)の1人の女子大生が、世の女性たちの悩みを解決しようと、「オキュパイ(占拠せよ)」運動を立ち上げた。占拠したのは、市内の男子公衆トイレだ。

 中国の女子トイレでは順番待ちの長い列が絶えることがない。こうした状況に業を煮やした女子大生の李(Li)さんは仲間の女子大生20人とともに、「トイレの待ち時間を男女平等に」などと書いたプラカードを掲げて広州市内の男子公衆トイレの1つを占拠した。 

 李さんはAFPの取材に、来月開かれる全国人民代表大会に合わせて北京(Beijing)でも「オキュパイ」運動を計画中だと明かした。

「党幹部たちにも、女子トイレ不足の問題に目を向けてほしい。トイレ不足は多くの女性にとって大きな問題です。広州での運動を通じて、大多数の人は私たちを支持してくれていることも分かりました」

 地元メディア報道によると、李さんたちが運動を始めた後、広州市当局者は女子トイレ数を50%増やすことに合意したという。この女性トイレ50%増を全国規模に拡大することが、李さんらの目標だ。

 李さんらの「オキュパイ」運動は、すぐさまインターネット上でも話題となった。だが、誰もが賛同しているわけではない。「米国のオキュパイ運動が占拠したのはウォール街(Wall Street)だったが、中国の運動が占拠したのはトイレだ。この違いは非常に大きい」との指摘もある。(c)AFP