【1月4日 AFP】デュカン・ダイエットで知られるフランス人栄養学者のピエール・デュカン(Pierre Dukan)氏は、肥満対策として、フランス政府に学生を体重別に評価するシステムを提唱した。

 5日に出版される著書の中でデュカン氏は、高校最後の2年間でボディマス指数(BMI:身長からみた体重の割合を示す体格指数)を適正に維持できた学生には、評点を追加するのが良いとしている。

 出版に先立ち同氏は「肥満と真剣に向き合う政治家はほとんどいないが、これは深刻な健康問題だ」と、仏日刊紙ル・パリジャン(Le Parisien) の取材に語った。

 同氏は、この評価方法は若者が「バランスの取れた食事に対する意識を高めるうえで有効」だとしている。

 肥満児童への罰則につながるとの批判に対しては、「栄養に関する教育は、何ら悪くない。ダイエットする必要のない人に関しては何も変わらないが、肥満の人がダイエットに意欲的になる」と語った。

 同書のタイトルは「An Open Letter to the Future President(次の大統領への手紙)」で、4月の大統領選挙を前に出版される。

 ただ、欧州連合(EU)統計局によるとフランスの肥満率は女性12.7%、男性11.7%と、ヨーロッパ諸国のなかでは最低レベル。肥満率ワースト1は英国女性の23.9%、マルタ男性の24.7%となっている。

 デュカン氏の高タンパク質食品をメインに摂取するダイエット本はベストセラーとなり、同氏のダイエット法は多くの有名人に支持されている。(c)AFP