【12月13日 AFP】食の楽しみと毎年恒例の雪祭りで知られる札幌市で、ホームレスの人たちが道案内をする観光ブースがオープンした。

 この案内ブースは、ホームレスの自立を支援する雑誌「ビッグイシューさっぽろ(Big Issue Sapporo)」が9日にオープンしたもの。ホームレスに対する偏見と戦うと同時に観光客の助けになろうとする試みを、年間数百万人の観光客を迎える札幌市が承認した。札幌市のガイドとしてトレーニングを受けた元ホームレスや現在ホームレスのスタッフ5人が働いている。

「ビッグイシューさっぽろ」の平田なぎさ(Nagisa Hirata)事務局長は、このブースがホームレスに対する偏見を人びとが捨てる一助になってほしいと願うと同時に、ホームレスの人たちが社会との接点を持つ機会となれば、とAFPに語った。

 働いている人たちは月給制ではなく、観光ブースで販売する1冊300円の「ビッグイシュー」の売り上げの一部が収入になる。札幌の冬の気温は零下になるが、平田さんによると、ブースは人通りの多い地下道にあって暖かく、天候に左右されないという。(c)AFP