【11月13日 AFP】メキシコ(Mexico)のグアダラハラ(Guadalajara)で前月開かれた「2011年パンアメリカン競技大会(XVI Pan American Games Guadalajara 2011)」の大会運営が高く評価されたのもつかの間、同大会でメダルを獲得したアスリートたちから、メダルが早くも色あせ始めているとの苦情が寄せられている。

 メキシコの棒高跳び銅メダリスト、ジョバンニ・ラナロ(Giovanni Lanaro)さんは10日、AFPの取材に「受け取ったその日は、メダルは輝いていて完璧だった。けれど数日後に輝きが消え始め、今は酸化して、古い金属みたいだ」と語った。

 グアダラハラ大会の組織委員会は、ブラジルや米国のアスリートなどから、9日までに15件の正式な苦情を受け取ったことを明らかにした。

 メキシコ五輪委員会は、銅メダルを中心にメダルの一部に不良があったことについて遺憾を表明。同委のフェリペ・ムノズ(Felipe Munoz)代表は、「大会運営者として、またメキシコ国民として、このようなことが起きたことを恥ずかしく思う」と述べ、メダル製造元に対し、損傷のあったメダルを交換するよう求めた。

 運営委のカルロス・アンドラデ(Carlos Andrade)事務局長によると、メダルを作ったのは、数百年の歴史を持つカサ・デ・モネダ(Casa de Moneda)。900万ペソ(約5100万円)かかったという。

 ボート競技の女子軽量級金メダリストのLila Perez Rulさんは記者団に対し、メダルは汚れ、色も落ちてきているものの、このメダルを取っておくことに決めたと述べた。「メダルと、離ればなれになりたくないから」(c)AFP