【11月2日 AFP】香港高裁は、校庭の騒音を軽減するよう命じられたことを不服として学校側が起こした裁判で、学校側の訴えを退ける判断を下した。香港メディアが1日報じた。

 訴えを起こしていたのはランタオ・インターナショナルスクール(Lantau International School)。香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(South China Morning Post)によると、同校は2009年に当局から騒音を60デシベル(dB)未満に抑えるよう命じられ、従わない場合には罰金を科されることを言い渡されていた。

 学校側は、裁判所の判断を尊重すると述べた上で、大勢の子どもたちが遊ぶ校庭に対してこのような厳しい規制をどうして行うことができるのかと疑問を提起。学校側の弁護士は「子どもたちに対して校庭で騒音を出さないようにしなさいと言うのは、子どもたちにまばたきをするなと言ったり、ウサギにレタスを食べるなと言ったりするようなものだ」と語ったという。

 香港紙スタンダード(Standard)によると、2008年9月に学校の近隣住民が騒音の苦情を申し立てたため当局が調査を行ったところ、寝室で騒音が62デシベルに達し、許容値を超えていたという。

 当局は、学校側に午前7時から午後11時までの間、騒音レベルを60デシベル未満に抑えるよう命令。これに従わない場合、違反初回に最高10万香港ドル(約100万円)、その後の違反は最高20万香港ドル(約200万円)、さらに違反した日数に応じて1日あたり2万香港ドル(約20万円)の罰金を科すと言い渡していた。(c)AFP