【10月31日 AFP】いま世界では1秒あたり2人を超える赤ちゃんが誕生している。世界人口が刻々と増えるなか、現在地球上に人類が何人いるのか正確に知る人は誰もいない。

 世界人口の代表的な基準だと自認する国連人口部(UN Population Division)は、31日に世界人口が70億人に達すると発表した。だが人口部も、この日付は象徴的な意味合いであることを認め、ウェブサイトで正確な人口は「誰にもわからない」と述べている。

■人口統計、少なくとも1~2%の誤差

 70億人到達に異を唱える専門家は大勢いる。

 米国勢調査局(US Census Bureau)の世界人口時計によれば、70億人に到達するのは2012年4月だ。同じく米ワシントンD.C.(Washington D.C.)にある民間のPRBPopulation Reference Bureau)によれば、人類は数週間前に70億人を超えていた。さらに政策研究機関IIASAInternational Institute for Applied System Analysis)は、世界人口が70億人に達するのは2012年7月から2013年1月の間だと予測している。

 国連人口部によれば、同部の推測値の誤差は少なくともプラスマイナス1%。仮に1%だけ実態とずれているとすれば、70億人到達は6か月前か、あるいは6か月後ということになる。

 国連の専門家らは、「すべての人口統計に存在する、避けることのできない不正確さ」のため、実際に70億人に到達したのは1年前かもしれないし、あるいは1年後かもしれないと考える方が無難だと述べている。国連の統計は加盟193か国の人口統計情報に基づいているが、人口統計学の専門家らによれば世界最高の人口統計でも「少なくとも」1~2%の誤差が生じるのだ。

■80億人到達は2025年6月15日?

 1950年代から世界人口を推計してきた国連人口部は、誤差要因があるために2年ごとに統計を見直している。現在の推計のもとでは、世界人口が80億人に達するのは、2025年6月15日の前後1年間になるとみられている。(c)AFP

【参考】
米国勢調査局の推定世界人口(英語)
PRBのサイト(英語)