【10月30日 AFP】スイスフラン高騰で予算が圧迫されたため、世界保健機関(World Health OrganizationWHO)がスイスにある本部の人員削減幅を拡大する可能性が出てきた。11月1~2日に開かれる執行理事会で協議される一連の改革案の中で、WHOは「本部事務局の人員削減」を含むコスト削減案を検討する。

 WHOに入る金額の75~80%はドル建てだが、支出のうちほぼ同じ割合がスイスフランで支払われている。スイスフランがドルに対して大幅に高くなったため、WHOは数か月前から雇用削減をせまられていた。

 WHOは予算のかなりの部分を加盟国や民間団体からの任意拠出金に頼っているが、任意拠出金が減少したため今年は3億ドル(約230億円)の赤字になるとの見通しを示していた。その後WHOは、2012/2013年予算を約10億ドル(約760億円)削減する計画を発表し、年末までに約300人の雇用が削減されることになると発表していた。(c)AFP