【9月30日 AFP】英国の探検家アーネスト・シャクルトン(Ernest Shackleton)が、1907~09年の南極遠征に携行したビスケットが29日、英ロンドンのクリスティーズ(Christie's)で競売にかけられ、1250ポンド(約15万円)で落札された。

 英ビスケットメーカー大手ハントレー・アンド・パーマーズ(Huntley and Palmers)製の1枚は、極寒の地での探険に備えて乳タンパク質を多く含んだ特別製。

 シャクルトンの探検隊は南極点まで160キロの地点で引き返さざるを得なくなり、復路は飢えに苦しんだ。その際、シャクルトンは腹を空かせた隊員仲間に自分の分のビスケットを1枚、手渡したとの逸話がある。シャクルトンにビスケットをもらった隊員は日記に「何千ポンド出してもこのビスケットは買えなかっただろう」と記している。(c)AFP

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