【8月26日 AFP】キューバの農場で、母ブタがいるにも関わらず野良犬の母乳を欲しがる子ブタたちが、注目をあつめている。

 中部カマグエイ(Camaguey)の農場の5匹の子ブタたちは、ある日どこからともなく農場に現れ、そのまま住み着いてしまった野良犬のお乳が大のお気に入り。母ブタは健在で母乳もたっぷりだが、見向きもせず、農場主を驚かせている。

 イエティ(Yeti)と名づけられたこの野良犬は、数日前まで自分が生んだ子犬8匹に授乳していた。農場主によると、子ブタたちは機会さえあればイェティに駆け寄っては乳房に吸い付き、授乳に疲れてイエティが姿を消すと、恋しがって悲しげな鳴き声を上げるという。

 獣医によれば、こうした例は動物界でもまれだが、哺乳類の母乳はみな温度も味も似ているために起きた現象ではないかということだ。

 農場主は、イエティの子ブタたちに対する態度について「まるで求愛者を翻弄(ほんろう)しているみたいだ」と語っている。(c)AFP