【8月15日 AFP】フランスのオーガニック農家が3000ユーロ(約33万円)を出費して、広告の弊害を批判する看板広告を出した。

 広告イメージが詰まった人の脳が描かれ、「広告はあなたを操作している。対応を!」とのスローガンが掲げられた巨大広告25枚が前週、仏南西部アジャン(Agen)の町に登場した。

 この広告を掲示した農家のピエール・クン(Pierre Kung)さん(56)は、「敵の力を利用して相手を床に倒す」という武術の技を参考にしたと語る。「私の目的は、人びとに自らに問いかけ直してもらうことだ。なぜならば、われわれはかつてなく、消費にこそ幸福があると洗脳されているからだ」

 一方、パリ(Paris)では「反広告」を掲げる過激派組織が、看板広告が景観を乱し、国民を消費主義者のヒツジに仕立て上げているとして、看板広告などを破壊してまわっている。クンさんは、自分はその組織のメンバーではないものの、共感はすると語った。(c)AFP