【8月9日 AFP】イタリア北部チッタデッラ(Cittadella)で、中世の城壁に囲まれた歴史的市街地内における中東の肉料理ケバブやケバブサンドイッチの店頭販売が5日から禁止された。においが強いことや、イタリアの伝統料理ではないことが理由だという。

 ケバブを禁止したマッシーモ・ボトッチ(Massimo Botocci)市長は、「われわれの歴史的な市街地に、あのような料理はふさわしくない。食べ方もそうだし、あのにおいといったら…」と顔をしかめ、衛生規制の観点からも問題があると付け加えた。さらにボトッチ市長は、「ケバブを食べたいなら、家で食べるか歴史的市街地の外でやればいい。あれは、われわれの伝統にはないものだ」と断じた。
 
 ボトッチ市長は、シルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)首相の連立政権に参加する反移民政党、北部同盟(Northern League)の副代表でもある。2009年には、路上で金銭を乞う行為や物売りを禁止する政策や、家を持たない移動民族の人びとを追放する目的でトレーラーハウス車両の駐車を規制する政策を導入して、物議をかもした。また、飲酒が禁止されている16歳未満の飲酒が発覚した場合は、奉仕活動を義務づけることを提案している。(c)AFP