【7月3日 AFP】(写真追加)モナコ公国の元首アルベール2世(Prince Albert II)公(53)と、南アフリカの五輪水泳選手だったシャルレーヌ公妃(Princess Charlene、33)の宗教上の結婚式が2日、モナコの宮殿内で行われた。前日、法律上の婚姻式を挙げたふたりの宗教婚式には、各国王室関係者や著名人ら約800人が出席。シャルレーヌ妃は緊張が解けたのか、式典の終わりごろに一瞬、涙をこぼした。

 130メートルもの絹を裁断し、4万粒のクリスタルで飾られたアルマーニのドレスに身を包んだシャルレーヌ妃は、この1週間に飛び交ったさまざまなうわさと、それを拒むように綿密に演出された一連の式典を思い返してか、ほんの一瞬、涙を見せた。

 結婚直前の前週、世界のメディアは、シャルレーヌ妃が結婚から逃げ出して、南アフリカに帰国しようとしたが止められたと報じた。問題があったことをモナコ公室が認めたのは、一連の結婚式典が開始した後。アルベール2世が元愛人からの申し立てにより実父確定検査を受けるかもしれないことをシャルレーヌ妃が知り、結婚式の準備段階で「ちょっとした問題」があったという。

 2日の宗教婚式では、モナコの守護聖人をまつる教会でシャルレーヌ妃が思わず涙をこぼすまでは、同妃がストレスを感じているような印象はなかった。シャルレーヌ妃はすぐに涙をふき、夫にさっとキスをすると、披露宴に向かうために待機していたオープンカーに乗り込んだ。

 公宮殿での式典には、フランスのニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領や、スウェーデンやベルギーの国王夫妻ら各国王室関係者、公国の要人の他、ファッションデザイナーやモデル、スポーツ選手らが約800人が出席した。

 宮殿の外に設置された大画面前には3800人が集まり、ジェームズ・ボンド(James Bond)役で知られる俳優ロジャー・ムーア(Roger Moore)やベルナデット・シラク(Bernadette Chirac)元フランス大統領夫人ら著名人が登場すると歓声を上げた。

 アルベール2世はシャルレーヌ妃よりも20歳年上で、これまでに認知した子どもは2人いる。しかし仮に今後3人目、4人目の認知があったとしても、法的な妻との間に子どもが生まれるまで正式な王位継承者はいない。(c)AFP/Dave Clark and Catherine Hours

【動画】モナコ公が宗教婚式

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