【5月12日 AFP】英国で12歳の少年が、夏でも半ズボンの着用を禁止する制服規則に抗議して膝丈のスカートをはいて登校し、話題となっている。

 英紙デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)によると、イングランド東部ケンブリッジに近いインピントン・ビレッジ・カレッジ(Impington Village College)の生徒、クリス・ホワイトヘッド(Chris Whitehead)君(12)は、朝の全校集会で1350人を超える全校生徒を前に「夏の間も男子生徒に長ズボンの着用を強制するのは、生徒の集中力や学習能力を損ね、逆効果だ」と、黒いスカート姿で演説した。

「女子生徒にはスカートをはくことが許されているのに、男子生徒は半ズボンを禁止されているのはおかしい」。クリス君はこの日、他の生徒数人と共に横断幕を掲げながら、村をデモ行進して学校へ着いた。男子生徒に半ズボン着用は禁じているがスカートの着用は禁じていない、校則の抜け穴をついた抗議行動だ。

 母親のリズ・ホワイトヘッド(Liz Whitehead)さん(50)は、「自分の信念」に従って立ち上がったことは素晴らしいと息子を称え、「自分が正しいと思うことのためにスカートをはいて出かけた、息子の勇気を誇りに思う。全面的に彼を応援したい」と語った。

 ロバート・キャンベル(Robert Campbell)校長は、男子生徒の半ズボン禁止は2年前に保護者、生徒、教師の協議の下に決定したことで、この地域の学校では一般的な決まりだとも述べた。

 キャンベル校長はクリス君について、「クリスは非常に頭脳明晰な生徒。おかげで生徒会もすごく活発だ」と評価している。「彼が政治に興味を持っていることは知っているし、強い理念も持っていると思う」、こう述べた校長は少し間をおき冗談を飛ばした。「ということは、たぶん議会は彼にとって最良の場所ではないだろうね」。(c)AFP

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