【5月1日 AFP】29日に結婚した英国のウィリアム王子(Prince William)とキャサリン妃(Kate, Duchess of Cambridge)は、ハネムーンへはすぐに行かず、王子は週明けから職場である空軍でパイロットとしての通常業務に戻ると発表し、取材攻勢を仕掛けようとしていたメディアの出鼻をくじいた。

 ウィリアム王子の公邸、セント・ジェームズ宮殿(St James's Palace)は30日の声明で、王子夫妻は結婚式後の今週末を英国内で過ごし、外国へ新婚旅行へ出かけるのはしばらく先になるが、旅程について「事前に公開されることはない」と発表した。王子はウェールズ北西部にある英空軍基地の捜索救助部隊にパイロットとして勤務しているが、同宮殿によると週明けから通常の生活に戻る。

 2人のハネムーンは多くのパパラッチたちに追いかけ回されるのではないかと懸念されたが、この発表で、意気込んでいたメディアは完全に足をすくわれた格好だ。

 王子の母、故ダイアナ元妃(Princess Diana)は1997年、交通事故によりパリで亡くなったが、元妃の乗った車は事故当時、パパラッチに追いかけられていた。母の死の責任はメディアにあると今も考えているウィリアム王子は、メディアの裏をかくのが得意で知られている。

■朝3時まで続いたダンスパーティー

 結婚式当日の夜の2人は、祝賀の晩餐会の後、300人の招待客らとともに翌午前3時まで夜通しダンスパーティーに興じた。30日の各紙日曜版はこぞってこの晩餐会やパーティーの様子を、細部にわたって伝えた。

 晩餐会では「幹事」役を務めた弟のヘンリー王子(Prince Harry)が、ふんだんにジョークを織り交ぜた心温まるスピーチで客たちをわかせると、ウィリアム王子本人も、キャサリン妃や、父チャールズ皇太子(Prince Charles)をジョークを交えて紹介しこれに応えた。

 晩餐会後は「王座の間」に会を移し、シャンパンやカクテルを楽しみながら、ポップスターのエリー・グールディング(Ellie Goulding)さんやDJの演奏を交えたダンスパーティーが夜更けまで行われた。 

 ハネムーンの行き先については、王子がキャサリン妃にプロポーズしたのがケニアだったことから、アフリカになるとの憶測が広がっている。(c)AFP/Guy Jackson