【4月29日 AFP】英ロンドン(London)に風変わりないでたちで現れ、英国旗を振る数千人の人々。ウィリアム王子(Prince William)とケイト・ミドルトン(Kate Middleton)さんのロイヤルウエディングを一目見ようと世界中からやってきた人たちだ。確実にロイヤルカップルを見ることができる場所を確保しようと、前夜からテントを張って待ち続けてきた。

 挙式が行われるウェストミンスター寺院(Westminster Abbey)前に陣取るスペインのマドリード(Madrid)からやってきた女子学生(18)は「一生のうちで、こんな機会は二度とないですから」と話す。

 中東のヨルダンからやってきた大学の研究者(35)は「テレビでも見られるけど、間近でみられればもっと良い。それに、ここではいろいろな人たちと知り合える」と話す。

 バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)へと続くザ・マル(The Mall)の並木道沿いには、挙式を終えたロイヤルカップルを乗せた馬車の通り道となっていることから、最も多くの見物客が集まっている。

 王子とケイトさんは、夫婦になった後初めてバッキンガム宮殿のバルコニーに姿を現し、大衆の前で愛のキスを交わすと期待されている。

 ウェストミンスター寺院前に、人びとがテントを張り始めたのは25日の夜ごろからだ。テントや寝袋で眠り、コーヒーやケーキを食べながら、辛抱強くこの日を待ち続けてきたが。挙式まで数時間となった現在、興奮は最高潮に達している。

 英王室のメンバーと似た帽子をかぶってザ・マルで2人を待つロンドン在住の女性看護師(39)は、まだ暗い午前3時半にやってきた。それでも、すでに数百人の先客がいたという。「バルコニーが見える場所をとりたかったけど、もう大勢の人がいたわ」

 ウィリアム王子とケイトさんが出会ったスコットランドのセント・アンドルーズ大学(University of St Andrews)など、この日は英全土の約5500か所で賑やかなストリートパーティーが行われるとみられる。

 また、ケイトさんが幼少時を過ごしたバックルベリー(Bucklebury)村では、屋外に設けた会場に住民が集まって食事や娯楽を楽しみながら、世界で最も有名なバックルベリー出身の女性の結婚を祝う。(c)AFP/Marie-Pierre Ferey and Beatrice Debut