【4月23日 AFP】英国のウィリアム王子(Prince William)と結婚するケイト・ミドルトン(Kate Middleton)さん(29)は「理想のプリンセス」のようだ――控え目で、しっかりとして、ちょうど良いあんばいに魅力的。

 中流階級出身の娘からプリンセスになろうとするケイトさんは、一歩たりともプリンセスへの道を踏み外していない。このことは、チャールズ皇太子(Prince Charles)と故ダイアナ元妃(Princess Diana)の破局というスキャンダルに疲れ果てた英王室に喜びをもたらしているだろう。

 ケイトさんの母方の曾祖父は、イングランド北東部の炭鉱ではたらく作業員だった。だが、家系の女性たちの活躍を通じて、ケイトさん一家は社会階級を上昇した。

■極めて「普通の女性」

 婚約発表後、メディアでは一時、ケイトさんに中身がないとの批判が起きた。だが、重圧の中でウィリアム王子との初公務を行うケイトさんの姿を見て、いまではケイトさんへの称賛の声が高まっている。

 ケイトさんは初公務で、ウェールズの進水式で救命ボートに笑顔でシャンパンを注いだ。その後の公務でも、2人が出会ったスコットランドのセントアンドルーズ大学(St Andrews University)を訪れて観衆と言葉を交わしたり、ベルファスト(Belfast)でパンケーキを焼いたりしている。

 それに、婚約発表後も、ケイトさんは「たまたま王子と恋に落ちた、普通の女性」というイメージのままなのだ。

 ケイトさんは、かわいいけれど、絶世の美女ではない。スリムだが、スポーティーな雰囲気もある。それにファッションはオートクチュールというより、ハイストリート。実際、婚約記念公式写真でケイトさんが着た白いドレスは159ポンド(約2万2000円)程度のものだった。

■ごく現代的な交際からゴールイン

 ケイトさんの両親、マイケル(Michael Middleton)さんとキャロル(Carole Middleton)さんは航空会社の客室乗務員と地上スタッフとして出会った。退社した2人はパーティー用品を販売するビジネスを始め、これが大成功。一代で財を築いた。

 1982年1月9日、3人兄弟の長女として誕生したケイトさんは、エリート学校のマールボロー・カレッジ(Marlborough College)へ進学し、テニスやホッケー、ネットボールの選手として活躍した。

 イタリアのフィレンツェ(Florence)やチリに滞在した後、スコットランドのセントアンドルーズ大学で美術史を学び始めたケイトさんは、そこでウィリアム王子に出会った。

 ウィリアム王子の両親の交際と異なり、ウィリアム王子とケイトさんの交際はごく現代的なものだった。まずは友人から始まり、そして結婚を前に数か月ほど一緒に暮らしてもいる。

■スキャンダル知らずでタブロイド誌は困る?

 ウィリアム王子との長い交際期間の中で、ケイトさんの高貴な雰囲気が乱されたのは、わずか2回だった。

 大学のファッションショーで、透けるドレスを着てキャットウォークを歩いたことは、いまでは有名な話だ。また、2007年にウィリアム王子と一時的に別れていたとき、ナイトクラブでプレイボーイ(Playboy)風のウサギの耳をつけているところを撮影された。

 タブロイド誌などは、ケイトさんが控え目なキャリアをおくったことについて、ウィリアム王子からのプロポーズを待っていたに違いないと考え、ケイトさんを「ウェイティ・ケイティ(待つ人ケイト)­」などとやゆしている。(c)AFP/Nathalie Auriol

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