英ロイヤルウエディング、チャンスを逃さない中国のビジネスマンたち
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【4月19日 AFP】英国のウィリアム王子(Prince William)とケイト・ミドルトン(Kate Middleton)さんの29日のロイヤルウエディングについて、中国の宝飾品工場オーナー、チョウ・ミンワン(Zhou Mingwang)さん(32)は一言でまとめる――「ラブストーリーだね」。
そしてにやりと笑って、「中国では巨大なビジネスチャンスだよ」と付け加えた。
かつて故ダイアナ元妃(Princess Diana)に婚約指輪としてプレゼントされ、ウィリアム王子がミドルトンさんに婚約指輪としてプレゼントした18カラットのサファイアとダイヤモンドの指輪。チョウさんはこの婚約指輪のレプリカを10万個ほど販売した。
■世界的なイベント見逃さない
中国では、英国のロイヤルウエディング自体はあまり注目されていない。だが、中国の実業家たちは見逃さなかった。
中国東部、浙江(Zhejiang)省義烏(Yiwu)市は、世界最大規模の商品卸売市場がある。商品の多くは輸出用で、最近ではマグカップや旗など、ロイヤルウエディングにあやかった商品が大量に取引されている。
義烏でオンライン商社を経営するフー・シューシャン(Fu Xuxian)さんもロイヤルウエディング関連の記念品を取りそろえた。なかでも5万個の販売を目標にしていた指輪は、すでにその2倍を出荷したという。
ビジネスチャンスを見逃さない中国の製造業は、世界的なイベントで利益を上げるのが特にうまい。2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)では、中国で大量のブブゼラが生産された。中国国営メディアによると、南アフリカで使われたブブゼラの90%が中国製だったという。
■婚約発表の翌日にはもう取引
前年11月16日に2人の婚約が発表されると、チョウさんはその翌日に中国のB2B(企業間電子商取引)オンライン・マーケットの「アリババ(阿里巴巴、alibaba.com)」に婚約指輪のレプリカの画像を掲載した。するとその直後にイングランドのバイヤーから引き合いがあったという。
「10年前、中国には今みたいなグローバリゼーションがなかった。インターネットもまだ人気じゃなかった。でも、ネットが人気になるにつれて、外国で何が起きているかすぐにわかるようになってきた」と、チョウさんは語る。
チョウさんはこの指輪を1個22元(約280円)で欧州、カナダ、米国などに売っている。指輪販売の成功でロイヤルウエディング自体にも関心を持つようになった。
主にブラックオニキス(黒色のしまめのう)の指輪とネックレスの販売で年間約100万ドル(約8200万円)の売上があるチョウさんは、ロイヤルウエディングに合わせて英国に旅行することも考えたが、英国のビザ取得が難しいことから今回は見送った。
そのかわりにチョウさんは、工場にビデオプロジェクターを持ち込んで40人の従業員と一緒に結婚式の模様を見ながらパーティーをするつもりだ。(c)AFP/D'Arcy Doran
そしてにやりと笑って、「中国では巨大なビジネスチャンスだよ」と付け加えた。
かつて故ダイアナ元妃(Princess Diana)に婚約指輪としてプレゼントされ、ウィリアム王子がミドルトンさんに婚約指輪としてプレゼントした18カラットのサファイアとダイヤモンドの指輪。チョウさんはこの婚約指輪のレプリカを10万個ほど販売した。
■世界的なイベント見逃さない
中国では、英国のロイヤルウエディング自体はあまり注目されていない。だが、中国の実業家たちは見逃さなかった。
中国東部、浙江(Zhejiang)省義烏(Yiwu)市は、世界最大規模の商品卸売市場がある。商品の多くは輸出用で、最近ではマグカップや旗など、ロイヤルウエディングにあやかった商品が大量に取引されている。
義烏でオンライン商社を経営するフー・シューシャン(Fu Xuxian)さんもロイヤルウエディング関連の記念品を取りそろえた。なかでも5万個の販売を目標にしていた指輪は、すでにその2倍を出荷したという。
ビジネスチャンスを見逃さない中国の製造業は、世界的なイベントで利益を上げるのが特にうまい。2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)では、中国で大量のブブゼラが生産された。中国国営メディアによると、南アフリカで使われたブブゼラの90%が中国製だったという。
■婚約発表の翌日にはもう取引
前年11月16日に2人の婚約が発表されると、チョウさんはその翌日に中国のB2B(企業間電子商取引)オンライン・マーケットの「アリババ(阿里巴巴、alibaba.com)」に婚約指輪のレプリカの画像を掲載した。するとその直後にイングランドのバイヤーから引き合いがあったという。
「10年前、中国には今みたいなグローバリゼーションがなかった。インターネットもまだ人気じゃなかった。でも、ネットが人気になるにつれて、外国で何が起きているかすぐにわかるようになってきた」と、チョウさんは語る。
チョウさんはこの指輪を1個22元(約280円)で欧州、カナダ、米国などに売っている。指輪販売の成功でロイヤルウエディング自体にも関心を持つようになった。
主にブラックオニキス(黒色のしまめのう)の指輪とネックレスの販売で年間約100万ドル(約8200万円)の売上があるチョウさんは、ロイヤルウエディングに合わせて英国に旅行することも考えたが、英国のビザ取得が難しいことから今回は見送った。
そのかわりにチョウさんは、工場にビデオプロジェクターを持ち込んで40人の従業員と一緒に結婚式の模様を見ながらパーティーをするつもりだ。(c)AFP/D'Arcy Doran