【4月7日 AFP】韓国首都圏の京畿道(Gyeonggi-do)で7日、雨に放射性物質が含まれている恐れがあるとして、幼稚園・小学校130校以上が臨時休校したり、雨が降ってきた時点で授業を途中で切り上げたりした。道教育庁の勧告によるという。

 ある当局者は「生徒の安全のための予防的措置」だと説明した。

 道教育庁は6日、「被ばくの危険に関する情報が錯綜しており、生徒や保護者の間に不安が広がっている」ことを理由に、休校や授業の短縮を各校に勧告していた。とくに市街地から離れた学校では、登校距離が長いことから休校措置を奨励。休校しない場合でも、屋外活動は中止するよう呼び掛けていた。

 ソウル(Seoul)市教育当局は休校措置を取らず冷静な対応を呼び掛けたが、市のウェブサイトには「休校にしてくれ。わが子が心配でたまらない、夜も眠れない」などと、保護者からの苦情が殺到している。

 京畿道の南に位置する忠清北道(North Chungcheong Province)当局は、サッカーや野球などスポーツイベントの開催を延期した。

 韓国では4日、日本の東京電力福島第1原子力発電所から漏れた放射性物質が、風に乗って朝鮮半島に到達する可能性があると気象当局が発表したことから、懸念が広がっている。青瓦台(大統領府)は6日、雨に含まれる放射性物質はごくわずかで健康被害の心配はないと指摘し、教育当局に「両親を不安にさせたりしないように」と呼び掛けていた。(c)AFP