【4月7日 AFP】東日本大震災と依然として解決の糸口が見えない福島第1原発事故の影響で、日本を訪れる外国人観光客の数が3分の1程度に落ち込んでいることが6日、入国管理局の調べで明らかになった。

 2009年には新型インフルエンザの流行や世界金融危機の余波で680万人だった訪日外国人数が、2010年には860万人まで回復。訪日外国人の数は 1970年代から順調に上向きで推移していたこともあり、観光庁(Japan Tourism Agency)は、訪日外国人数の長期的な上昇を見込んで1100万人という目標を設定した。

 だが、3月に1日平均で1万5500人だった訪日者数は、いまや5000人まで落ち込み、外国人観光客の史上最多を更新する政府目標の達成は困難となった。

 影響は東京から西に400キロも離れた関西にも及んでいる。震災前には1日平均4000人だった大阪の関西空港の訪日者数は、3月18日から23日には1日平均1700人まで落ち込んだ。
 
 関西空港の入国管理局員によれば、訪日外国人の数は徐々に戻りつつあるが、例年の半数にも達していないという。(c)AFP