【2月10日 AFP】ロシアの極東、ウラジオストク(Vladivostok)の税関職員らが制作したラップ調のミュージックビデオがユーチューブ(YouTube)に投稿され、思わぬトラブルを引き起こしている。

 8日に投稿された「ウラジオストク税関のルール」と題されたこのビデオで、職員らはテーブルに乗って踊り、シャンパンを振りまき、トップレスの女性が税関申告書を胸にこすりつけている。9日夕方の時点で視聴回数は数万回に上った。

 ビデオで職員らは自分の仕事の良いところを挙げ、ロールスロイスに乗り、豪華ホテルで女性たちが踊り狂う。ラップは、「税関では皆楽しい時間を過ごしている」と歌う。

「給料は高くないし、プラダもドルガバも着てないけれど/そんなものはいらないさ、俺たち楽しくやっているさ/緑の制服を着てシリアスにやっているよ」

■待ち受ける「シリアスな処罰」

 ビデオは国営ニュースにも取り上げられ、ロシア連邦税関庁は税関の名誉を傷つけられたと激怒。連邦税関庁の広報はインタファクス(Interfax)通信に対し、ビデオに登場した職員たちには「シリアスな処罰」が待っていると語り、解雇の可能性もあると示唆した。

 当局は現在、ビデオ制作にかかった資金の出所を調査している。インタファクス通信によると、ビデオは新年のパーティーのために作成されたものだという。

 ロシアの税関職員は、特にウラジオストクでは汚職やわいろのイメージがつきまとい、人気があるとはいえない職種だ。(c)AFP

【参考】YouTubeの動画(ロシア語)