【2月2日 AFP】米運輸保安局(Transportation Security AdministrationTSA)は1日、プライバシー保護強化を目的に、全身透視スキャナーの表示の具体性を下げるソフトウエアの空港への導入を開始した。

 同局によると、このソフトウエアは搭乗客自身の全身画像の代わりにどの搭乗客に対しても同じ人間の輪郭を用い、危険と思われる物体があれば自動検出してその輪郭上に場所を指し示してくれるものだという。危険な物体が検出されなかった場合、モニターには人間の輪郭ではなく「OK」という文字のみが表示される。

 この日は、ラスベガス(Las Vegas)のマッカラン国際空港(McCarran International Airport)に試験的に導入された。ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港(Hartsfield-Jackson Atlanta International Airport)とワシントンD.C.のレーガン・ナショナル空港(Ronald Reagan National Airport)にも数日中に導入するという。
 
 現在、全米78の空港に計約500台の全身透視スキャナーが導入されているが、性器などの細部も映るためにプライバシー侵害だとの批判が根強い。少量ではあるがX線を照射するため、安全性を疑問視する声もある。(c)AFP

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