【1月17日 AFP】チェコの首都プラハ(Prague)のあるカフェが大胆な作戦に成功し、人気店となっている――メニューから価格表示を取り去ったのだ。

「お客さんが1人もいなかったし、新しいお客さんを呼び込むこともできなかった。そこでこのアイデアを思いついた。今ではほとんど毎日満席だよ」と、カフェ「ビッグ・リボウスキ(Big Lebowski)」店主のオンドレイ・リボウスキ(Ondrej Lebowski)さん(42)はAFPの取材に語った。

 ビッグ・リボウスキで飲み物や食事の値段を決めるのは来店客だ。店内に飾ってある映画ポスターや本、おもちゃ、チェスボックスなどを買うことさえできる。

 リボウスキさんが利用客増にと、この革新的なサービスを開始したのは前年8月。5か月たった今では、興味を持った来店者で店は満席状態だ。

 リボウスキさんは、「お客さんはだいたい適正な価格にたどりつくことが多い。多く支払う人もいれば、少なく支払う人もいるよ」と語る。

 くつろいだ雰囲気のカフェは、1階が小さなバーになっていて、急な階段をのぼった2階には赤色に塗られた部屋と緑色の部屋の2部屋がある。

「毎週1回は来てる。最高だよ。でも、とてもクールな場所だから、適正価格を払いたくなるんだよね」と、プラハ留学中の米国人の若者は話し、「ビール1杯につき、ほかの店と同じくらいの約20コルナ(約90円)ほどを支払ってるよ」と語った。(c)AFP