【1月1日 AFP】ドイツの首都ベルリン(Berlin)市内の各所で行われる新年恒例の大雪合戦のひとつが、今年はインターネットでの参加申し込みに約8000人が殺到、開催は危険との判断から中止に追い込まれた。

 中止が決定されたのは、ノイケルン(Neukoelln)区の住民と、隣接するクロイツベルク(Kreuzberg)区の住民との対戦。2010年1月10日に行われたこの雪合戦の参加者は約500人だった。

 ところが今年は1月1日を開催日とし、主催者の1人、ルウェン・ヴァルンケ(Ruwen Warnke)氏がフェースブック(Facebook)やユーチューブ(Youtube)、ツイッター(Twitter)、マイスペース(MySpace)などで前年のビデオも使って宣伝したところ、8000人が参加を申し込んできた。

 あまりの参加希望者の多さに主催者側では、ベルリン郊外にあるハーゼンハイデ公園(Hasenheide Park)の使用許可を得て開催しようとしたが、市の公共事業局は、治安への懸念と園内の植物がこうむるダメージへの懸念から申請を却下した。

 事業局のある職員はAFPの取材に対し、「それだけの規模の群集となるとコントロールするのは不可能だ。そこまでのことを警察に要求するわけにもいかない。おまけにそれだけ大勢の人が立ち入れば、ハーゼンハイデの植栽もダメージは避けられない」と語った。

 ドイツ東部ライプチヒ(Leipzig)では11月末、40人ほどが集まって始めた遊びの雪合戦が、あっという間に500人以上にふくれ上がり、途中から花火やボトル、石などが投げ込まれ、最後は何でもありの大乱闘となり、警察が介入して止めさせた。このとき警官2人が負傷したほか、警察車両1台が破壊された。

 今年の冬、ドイツでは異常な降雪量を記録している。報道によると、ベルリンのヴァルンケ氏は代案として、閉鎖されたテンペルホフ(Tempelhof)空港の元滑走路での開催を検討中だが、当局側はまだ申請は受けていないと言っている。(c)AFP