【12月22日 AFP】ニュージーランド国防軍(New Zealand Defence Force)は22日、1954年から2009年までの未確認飛行物体(UFO)や異星人との遭遇に関する記録、数百件をまとめた報告書を公開した。

 報告書は一般市民から兵士、民間航空機のパイロットから寄せられたUFOなどとの遭遇情報をまとめたもので、約2000ページにおよぶ。その多くは「空中で光りながら動く物体を目撃した」というものだという。

 また、「空飛ぶ円盤」のスケッチ画や、古代エジプトのファラオ風の仮面をつけた異星人の様子、地球外生命体が残したと思われる筆跡なども含まれている。情報公開法に基づき、氏名などの個人情報を削除したうえで公開された。

 1978年にニュージーランド南島(South Island)のカイコウラ(Kaikoura)で「奇妙な光」を目撃したという2件の情報は、最も印象的な記録の一つだ。このうちの1件は現場近くを飛行中だったテレビ局スタッフによってもたらされ、当時世界中のメディアがトップニュースとして報じた。だが、後に空軍の報告書は、金星や船舶からの光が反射した雲がそのように見えることがあり、自然現象として説明がつくと結論付けた。

 ニュージーランド空軍は記録の公開に先立ち、軍の任務はこうした情報の収集であり、これらの記録を検証する計画はないと、ニュージーランド紙、ドミニオン・ポスト(Dominion Post)に語っている。

 一方、22日に公開された報告書の原本となった記録は機密扱いのまま保存され、なかには2080年まで機密が解かれないものもある。(c)AFP