【12月18日 AFP】ニュージーランド国民のウエスト幅がどんどん太くなっていることで、同国の葬儀社は重たい問題を抱えている――遺体が墓地に収まりきらない人が出ているのだ。対応策として、1人の埋葬用に2人分の墓地スペースを販売する葬儀社も現れている。

 ニュージーランド葬儀社協会のトニー・ゲーリング(Tony Garing)代表によると、同国では肥満率が高まったことを受けて、標準サイズの棺(ひつぎ)の大きさも拡大している。以前の棺は肩幅が48センチだったが、今は58センチだ。「人びとにあわせて、棺もどんどん大きくなっている」とゲーリング氏は述べる。

 マヌカウ墓地(Manukau Memorial Gardens)のノーリン・マッジウエイ(Noelene Mudgway)管理人は、火葬できない人もいると語る。「深刻な肥満の人については、うちの火葬設備の幅が足りない」というのだ。

 同墓地では、大きな棺については両隣の埋葬地を侵害しないよう、墓地内の端の列に埋葬するように努力している。だが、中には2人分の埋葬地を購入して、1人の遺体を埋葬する家族もいる。1.2メートル幅、価格2520ニュージーランドドル(約16万円)の区画が2区画分だ。

 ニュージーランド保健省によると、ニュージーランド国民の4人に1人が肥満だ。また、同国に暮らす太平洋諸島の諸民族では、3人に2人近くが肥満となっている。(c)AFP