【12月6日 AFP】長期入院中のタイのプミポン・アドゥンヤデート(Bhumibol Adulyadej)国王は5日、83歳の誕生日を迎え、祝賀式典に出席するため一時王宮に戻った。式典はテレビ中継され、プミポン国王は「国のために自身の役割を果たすように」と国民に呼びかけた。

 世界の君主のなかで最長の在位期間を誇るプミポン国王は、昨年9月に体調不良を訴えて以来、入院生活が続いており、公式の場に姿を見せることはほとんどない。式典終了後、国王は王族に付き添われ、バンコク(Bangkok)市内の病院に戻った。

 タイの国王は国政に直接関与はしないが、プミポン国王はタイ国民を1つにまとめる象徴とされ、国民を二分する政変が起きた際には、しばしば声明を出してきた。だが、ことし4月~5月にかけて90人以上が死亡したタクシン・シナワット(Thaksin Shinawatra)元首相派「反独裁民主統一戦線(UDD)」(通称「赤シャツ隊」)と政府軍との衝突では、ほぼ沈黙を通した。(c)AFP