【11月22日 AFP】次の英国王にはウィリアム王子(Prince William、28)がなるべき――。英メディアが行った3つの世論調査で21日、いずれも過半数がチャールズ皇太子(Prince Charles、62)の王位継承を飛ばしたほうがよいと考えていることが明らかになった。

 世論調査は、ウィリアム王子とケイト・ミドルトン(Kate Middleton、28)さんの婚約発表を受け、英紙ニューズ・オブ・ザ・ワールド(News of the World)、英紙サンデー・タイムズ(Sunday Times)、英紙ピープル(People)がそれぞれ実施した。

■圧倒的人気のウィリアム王子

 ニューズ紙の調査(2015人回答)では、55%がウィリアム王子に王位を譲るべきと回答。また、英王家にとって長期的に見てウィリアム王子とミドルトンさんが「国王夫妻」となるほうが良いと64%が答えたのに対し、チャールズ皇太子とカミラ夫人を支持したのはわずか19%だった。

 サンデー・タイムズ紙の調査(1967人回答)でも、ウィリアム王子の方が良い国王になるとの回答が56%に上り、チャールズ皇太子の方が良い国王になると回答した15%を大きく上回った。

 また、ピープル紙の調査(2000人回答)でも、次期国王にウィリアム王子を望む人が49%に上った一方、チャールズ皇太子を望む人はわずか16%にとどまった。

■カミラ夫人の「王妃」即位問題

 チャールズ皇太子と再婚したカミラ夫人について英王室は、2005年に2人が結婚した際、チャールズ皇太子が国王に即位してもカミラ夫人は「王妃(Queen)」の称号ではなく、「国王夫人(Princess Consort)」の称号を用いることになると発表している。

 しかしチャールズ皇太子は、19日放映された今年8月収録の米NBCテレビのインタビューで、カミラ夫人が王妃になるのかとの質問に、「まあ様子を見ようではないか。その可能性もある」と答えた。

 デービッド・キャメロン(David Cameron)英首相は21日、この問題について、「王位飛ばし」の判断は時期尚早だと発言するとともに、今後も議論が続くことを示唆した。

 国民に大人気だったダイアナ(Diana)元妃が1997年に自動車事故で死去した後、カミラ夫人とチャールズ皇太子の結婚は非常に慎重に進められた。カミラ夫人が皇太子の「パートナー」であることが少しずつ国民に示され、結婚後も夫人の露出は控え目で、皇太子を支える役に徹してきた。

 専門家の中には、カミラ夫人が「国王夫人」という称号を使おうが、「事実上の王妃」となることには変わりがないと指摘する声もある。現在も、カミラ夫人は「コーンウォール公爵夫人(Duchess of Cornwall)」の称号を名乗るが、「プリンセスオブウェールズ(Princess of Wales、皇太子妃)」の称号を保有している。

■継承順位と国民人気、高齢の女王はどちらを取る?

 ダイアナ元妃の死は英国民を悲しみの渦に陥れたが、その人気は今も衰えておらず、そのまま元妃の産んだウィリアム王子とヘンリー王子(Prince Harry)に受け継がれている。

 英王位継承順位では直系の男子の長子が優先されるため、現在の継承権第1位はチャールズ皇太子となる。存命中の国王として、タイのプミポン・アドゥンヤデート(Bhumibol Adulyadej)国王に次ぐ世界で2番目に長い在任期間を誇るエリザベス女王(Queen Elizabeth II)は、すでに84歳の高齢だ。(c)AFP/Robin Millard

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