わが子を産むか中絶するか、オンライン投票にかけた米国カップル
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【11月19日 AFP】妊娠16週目になった子どもを産むべきか、中絶すべきかを、インターネット上の見知らぬユーザーたちの投票に任せて、決めようとしているカップルが米国にいる。
米ミネソタ(Minnesota)州在住で、ともに30歳のピート・アーノルド(Pete Arnold)さんとアリシャ・アーノルド(Alisha Arnold)さんの夫婦は、18日の米ゴシップサイト「Gawker.com.」のインタビューに対し、自分たちの試みは決して悪ふざけでも、中絶反対派をあおろうというものでもないと語った。
ピートさんは「僕たちは非常に真剣に考えている」と語り、ネット投票の結果が絶対ではないが、自分たち夫婦の決定に大きな影響を与えるだろうと述べた。アリシャさんのお腹にいる子は、超音波検査で問題もなかった。
■産む派が圧倒的、非難のコメントも殺到
オンライン投票を開始した時点では、産むべきか中絶すべきかの賛否は半々程度に割れていたが、「Gawker.com」に記事が掲載された後から、投票はものすごい数に達した。そして18日夜時点での投票結果は、「産むべき」が81%、「中絶すべき」が19%となっている。
投票と同意に、辛らつなコメントもたくさん集まった。ある投票者は「たった15分だけ有名になりたいがためにこんな投票をするなんて、なんて惨めで人をうんざりさせる考えだ」と書き込んだ。また「この世の中にいったいどれだけ、ほしくても子どもに恵まれない人たちがいるか、分かっていないのでしょうか? 思いやりをもってください」と書いた人もいた。
コメントを書き込んだ545人のうち、3分の1は中絶に反対する意見だったが、彼らの考えは次のコメントに集約されるだろう。「あなたたち夫婦は最低。子どもが産まれたあかつきには、養子に出しなさい。そうすれば一応は普通の環境で育つチャンスが得られるかも。あなたたちでは親にはなれないことは、神がご存知でしょう」
■いろいろな不安を真剣に考え
アーノルドさん夫婦は結婚10年で、今年初めに2度の流産を経験した後に今回は妊娠。「親になる心の準備ができていない」という気持ちから、自分たちのサイト「www.birthornot.com」を立ち上げ、このオンライン投票を始めた。
アリシャさんは、今回も再び流産しそうになったり、妊婦のための栄養剤が消化できないといったトラブルと遭遇した。サイトには不安な胸のうちを率直に書いている。「最後には家族を作ったこと、つまりいわゆる『落ち着いた』ことまで嫌になってしまうのではないかと心配。フルタイムでの仕事を続けながら、同時に妻として母として完ぺきでなくちゃというプレッシャーを考えると、そのうち頭が破裂するか神経がだめになっちゃいそう」
ピートさんは最初に「父親になること」の喜びと興奮や、子どもには健康であってほしいという願いを書き込んだが、多くの場合よりも年老いた父親になることへの不安も述べている。
投票はミネソタ州の州法で、中絶ができなくなる週に入る2日前の12月7日まで行う。(c)AFP
【参考】投票サイト(英語)
米ミネソタ(Minnesota)州在住で、ともに30歳のピート・アーノルド(Pete Arnold)さんとアリシャ・アーノルド(Alisha Arnold)さんの夫婦は、18日の米ゴシップサイト「Gawker.com.」のインタビューに対し、自分たちの試みは決して悪ふざけでも、中絶反対派をあおろうというものでもないと語った。
ピートさんは「僕たちは非常に真剣に考えている」と語り、ネット投票の結果が絶対ではないが、自分たち夫婦の決定に大きな影響を与えるだろうと述べた。アリシャさんのお腹にいる子は、超音波検査で問題もなかった。
■産む派が圧倒的、非難のコメントも殺到
オンライン投票を開始した時点では、産むべきか中絶すべきかの賛否は半々程度に割れていたが、「Gawker.com」に記事が掲載された後から、投票はものすごい数に達した。そして18日夜時点での投票結果は、「産むべき」が81%、「中絶すべき」が19%となっている。
投票と同意に、辛らつなコメントもたくさん集まった。ある投票者は「たった15分だけ有名になりたいがためにこんな投票をするなんて、なんて惨めで人をうんざりさせる考えだ」と書き込んだ。また「この世の中にいったいどれだけ、ほしくても子どもに恵まれない人たちがいるか、分かっていないのでしょうか? 思いやりをもってください」と書いた人もいた。
コメントを書き込んだ545人のうち、3分の1は中絶に反対する意見だったが、彼らの考えは次のコメントに集約されるだろう。「あなたたち夫婦は最低。子どもが産まれたあかつきには、養子に出しなさい。そうすれば一応は普通の環境で育つチャンスが得られるかも。あなたたちでは親にはなれないことは、神がご存知でしょう」
■いろいろな不安を真剣に考え
アーノルドさん夫婦は結婚10年で、今年初めに2度の流産を経験した後に今回は妊娠。「親になる心の準備ができていない」という気持ちから、自分たちのサイト「www.birthornot.com」を立ち上げ、このオンライン投票を始めた。
アリシャさんは、今回も再び流産しそうになったり、妊婦のための栄養剤が消化できないといったトラブルと遭遇した。サイトには不安な胸のうちを率直に書いている。「最後には家族を作ったこと、つまりいわゆる『落ち着いた』ことまで嫌になってしまうのではないかと心配。フルタイムでの仕事を続けながら、同時に妻として母として完ぺきでなくちゃというプレッシャーを考えると、そのうち頭が破裂するか神経がだめになっちゃいそう」
ピートさんは最初に「父親になること」の喜びと興奮や、子どもには健康であってほしいという願いを書き込んだが、多くの場合よりも年老いた父親になることへの不安も述べている。
投票はミネソタ州の州法で、中絶ができなくなる週に入る2日前の12月7日まで行う。(c)AFP
【参考】投票サイト(英語)