世界の飢餓人口、15年ぶりに減少 国連報告書
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【9月15日 AFP】国連食糧農業機関(FAO)は14日発表した年次報告書で、世界の飢餓人口が1995年以来15年ぶりに減少し、減少幅も10%近くに上ったと発表した。
2010年の飢餓人口は、前年の10億2300万人から9.6%減少し、9億2500万人となった。正式な全文の報告書は10月に発表される。
「しかし、栄養不良に関連した問題で6秒に1人子どもが死亡している。飢餓は世界最大の悲劇でありスキャンダルであることに変わりはない」とFAOのジャック・ディウフ(Jacques Diouf)事務局長は述べた。
報告書によると、世界の飢餓人口の98%が発展途上国に暮らし、中国とインドだけで全体の40%を占めた。
イタリア・ローマ(Rome)のFAO本部で報告書を発表したディウフ事務局長は、世界の飢餓人口が依然として高い状態が続いており、「1つ目のミレニアム開発目標(極度の貧困と飢餓の撲滅)だけでなく、ミレニアム開発目標(MDGs)全体の達成を困難にする」と語った。
ディウフ氏は、2015年までに1990年比で飢餓人口を半減させる目標が「深刻なリスク」にさらされていると述べ、最近の食料価格の上昇により飢餓人口減少の取り組みが阻害される危険性があると付け加えた。また、西アフリカのニジェールを最近直撃した食糧危機では700万人が食糧不足に脅かされており、このことも飢餓人口減少の取り組みに影響を及ぼしていると語った。
パキスタンで大洪水により農地の大半が破壊されたこと、ロシアで干ばつにより穀物生産高が約25%減少したことなども懸念材料だ。
FAOは各国政府に対し「農業分野への投資促進、セーフティーネットと社会支援プログラムの拡充、地方部や都市貧困地区で収入を生み出す活動を増加させること」などを呼び掛けている。
FAOは、ことし飢餓人口が減少した理由について、主に2010年の経済環境が特に発展途上国にとって好ましいものであったことや、食料の国際価格、国内価格が2008年以降下落したことが挙げられるとしている。
しかし一方で、「近年の食糧危機、金融危機がほぼ終焉した後でも、依然として10億人の飢餓人口があるということは、より深い構造的な問題があるということを示唆している」とした。(c)AFP
2010年の飢餓人口は、前年の10億2300万人から9.6%減少し、9億2500万人となった。正式な全文の報告書は10月に発表される。
「しかし、栄養不良に関連した問題で6秒に1人子どもが死亡している。飢餓は世界最大の悲劇でありスキャンダルであることに変わりはない」とFAOのジャック・ディウフ(Jacques Diouf)事務局長は述べた。
報告書によると、世界の飢餓人口の98%が発展途上国に暮らし、中国とインドだけで全体の40%を占めた。
イタリア・ローマ(Rome)のFAO本部で報告書を発表したディウフ事務局長は、世界の飢餓人口が依然として高い状態が続いており、「1つ目のミレニアム開発目標(極度の貧困と飢餓の撲滅)だけでなく、ミレニアム開発目標(MDGs)全体の達成を困難にする」と語った。
ディウフ氏は、2015年までに1990年比で飢餓人口を半減させる目標が「深刻なリスク」にさらされていると述べ、最近の食料価格の上昇により飢餓人口減少の取り組みが阻害される危険性があると付け加えた。また、西アフリカのニジェールを最近直撃した食糧危機では700万人が食糧不足に脅かされており、このことも飢餓人口減少の取り組みに影響を及ぼしていると語った。
パキスタンで大洪水により農地の大半が破壊されたこと、ロシアで干ばつにより穀物生産高が約25%減少したことなども懸念材料だ。
FAOは各国政府に対し「農業分野への投資促進、セーフティーネットと社会支援プログラムの拡充、地方部や都市貧困地区で収入を生み出す活動を増加させること」などを呼び掛けている。
FAOは、ことし飢餓人口が減少した理由について、主に2010年の経済環境が特に発展途上国にとって好ましいものであったことや、食料の国際価格、国内価格が2008年以降下落したことが挙げられるとしている。
しかし一方で、「近年の食糧危機、金融危機がほぼ終焉した後でも、依然として10億人の飢餓人口があるということは、より深い構造的な問題があるということを示唆している」とした。(c)AFP