韓国食品メーカー、塩分控えたキムチの開発へ
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【9月1日 AFP】韓国の食品メーカー、大象(Daesang FNF)は1日、世界的なヘルシー志向にならって、来年からキムチの塩分を控えると発表した。
大象では来年から、キムチ100グラムあたりの塩分を1.6グラムに減らす。同社のキムチに含まれる塩分は、平均値で20年前には100グラムあたり2.5グラムだったが、現在は2グラムとなっている。
同社の広報担当者は「健康的な食品として外国の人にアピールするためには、塩分の量を減らすことが必要。塩分の量を抑えても、おいしさはそのままだ」と語った。
韓国疾病予防管理局(Korea Centers for Disease Control and Prevention、KCDC)の調査によると、韓国人が1日に摂取する塩分の量は世界保健機関(World Health Organization)が推奨する量の2倍以上に上っており、高血圧などの疾患につながるリスクが高い。
韓国食品医薬品安全庁(Korea Food and Drug Administration、KFDA)は食品の塩分カットを推進しているが、キムチは重点食品から外れている。AFPが取材した同庁の担当者からは「キムチは塩辛くても健康に悪いとみなされていないんです」という答えが返ってきたが、「ほどよい塩気が大事なのであって、多すぎるのは良くない」ということだ。
キムチは韓国の国民的食品で、首都ソウル(Seoul)にはキムチ博物館があり、毎年各地でキムチ祭りが開かれる。08年には韓国初の宇宙飛行士とともに宇宙空間へも旅立った。(c)AFP