【8月28日 AFP】オーストラリアの小学校で行われた仮装大会で、第2次世界大戦中のナチス・ドイツの独裁者アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)に扮した少年が優勝したことに保護者らから苦情が殺到し、この学校は27日謝罪を表明した。

 少年はオーストラリア西部パース(Perth)にあるカトリック系の学校で、小学4年生のクラスで読書週間に行われた仮装大会に、ナチスのシンボルである鉤(かぎ)十字をつけた衣装で参加、校長以下教師による審査で優勝した。

 しかしナチス総統の扮装を問題視する苦情が殺到し、学校側は謝罪文書を保護者たちに送った。

 校長は現地紙ウェスト・オーストラリアン(West Australian)に「後から考えれば、そういう審査結果にすべきでなかった。今後こういうことは起きないようにする」と述べながらも、ヒトラーは「歴史上、有名な人物であることは確か。騒ぎすぎだ」などと自己弁護するような発言もした。

 保護者らへ送られた文書で学校側は、今後の仮装大会では「小学生の学齢にふさわしい人物」に扮する対象を限り、特定の人物にまつわる問題を生徒たちが理解できるよう注意を払っていくと述べた。

 この学校のあるウエスタンオーストラリア(Western Australia)州では週始めにもある高校で女性の教師が、「無防備な人たちを大量に殺害する過激勢力の攻撃を計画する」という宿題を課し、問題化した。この学校でも怒った保護者たちの苦情が殺到してから宿題が取り消され、教師は懲戒処分を受けた。(c)AFP

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