「少年が裸の表紙はダメ」、フェリー内での文芸書販売禁止に批判 カナダ
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【8月29日 AFP】表紙に裸の少年の写真が使われている小説を、カナダの州営フェリー会社がフェリー内の売店で販売禁止としたことに対し、国内外から「検閲だ」などと批判が集中している。
カナダ西部ブリティッシュ・コロンビア(British Columbia)州の州営フェリー会社、ブリティッシュ・コロンビア・フェリーズ(British Columbia Ferries)が、フェリー内の売店で売ることを禁止したのは、カナダ人作家アナベル・リヨン(Annabel Lyon)氏の小説『The Golden Mean(ザ・ゴールデン・ミーン)』。
内容は古代ギリシャでアレクサンダー大王の個人教師を務めた哲学者アリストテレス(Aristotle)を主人公にしたフィクションで、カナダの著名な文学賞も獲得した。表紙には背中を向けて、馬の背に裸で伏せる少年の写真が使われている。
この販売禁止措置に対し、現地紙ブリティッシュ・ガーディアン(British Guardian)は「アレクサンダー大王(Alexander the Great)の小説にぬれぎぬ」という見出しで報じた。米誌ニューヨーカー(New Yorker)のウェブサイトには「検閲というものはいつも悪いニュースだが、このフェリー会社の決定はばかげすぎている」と批判する投稿が掲載された。
同社のフェリーは太平洋の島々とカナダ本土を結んでいるが、利用者には「家族が多く、ギフトショップには子どもも大勢来る」という理由でこの本の販売を禁止した。
ブリティッシュ・コロンビア州作家連盟のクレイグ・スペンス(Craig Spence)会長は「芸術的な写真に対する過剰反応だ。ミケランジェロ(Michelangelo)のダビデ像を子どもに見せるなと言うのか。広告やほかのメディアを通じて子どもたちがさらされている写真や映像のほうがもっとひどい」と批判している。(c)AFP
カナダ西部ブリティッシュ・コロンビア(British Columbia)州の州営フェリー会社、ブリティッシュ・コロンビア・フェリーズ(British Columbia Ferries)が、フェリー内の売店で売ることを禁止したのは、カナダ人作家アナベル・リヨン(Annabel Lyon)氏の小説『The Golden Mean(ザ・ゴールデン・ミーン)』。
内容は古代ギリシャでアレクサンダー大王の個人教師を務めた哲学者アリストテレス(Aristotle)を主人公にしたフィクションで、カナダの著名な文学賞も獲得した。表紙には背中を向けて、馬の背に裸で伏せる少年の写真が使われている。
この販売禁止措置に対し、現地紙ブリティッシュ・ガーディアン(British Guardian)は「アレクサンダー大王(Alexander the Great)の小説にぬれぎぬ」という見出しで報じた。米誌ニューヨーカー(New Yorker)のウェブサイトには「検閲というものはいつも悪いニュースだが、このフェリー会社の決定はばかげすぎている」と批判する投稿が掲載された。
同社のフェリーは太平洋の島々とカナダ本土を結んでいるが、利用者には「家族が多く、ギフトショップには子どもも大勢来る」という理由でこの本の販売を禁止した。
ブリティッシュ・コロンビア州作家連盟のクレイグ・スペンス(Craig Spence)会長は「芸術的な写真に対する過剰反応だ。ミケランジェロ(Michelangelo)のダビデ像を子どもに見せるなと言うのか。広告やほかのメディアを通じて子どもたちがさらされている写真や映像のほうがもっとひどい」と批判している。(c)AFP