【8月17日 AFP】稼ぎが妻よりも少ない夫は浮気しやすいとする研究結果が16日、米社会学会(American Sociological Association)の年次大会で発表された。

 米コーネル大(Cornell University)の博士課程に在籍するクリスティン・マンチ(Christin Munsch)氏は、結婚またはパートナーとの同居歴が1年以上の男性1024人、女性1559人のデータを分析した。

 その結果、稼ぎがパートナーより少ない男性では、そうでない男性よりも浮気率が高く、ヒスパニック系の男性ではこの傾向が特に強かった。

 マンチ氏は、男性にとって「一家の稼ぎ手」は男性のステータスであり、それが危うくなった時に「浮気」という手段で男性としてのアイデンティティーを回復しようとしているのではないかと見ている。ヒスパニック系で顕著な理由としては、ヒスパニック社会では「稼ぎ手」であることが男らしさの決定要因と見なされているためと考えている。

 その一方で、パートナーによる依存度が高い男性ほど、浮気率が高いという両極端の事実も明らかになった。

■稼ぎが多い女性も浮気しやすい

 女性の場合は少々異なる。「稼ぎ手」の女性は、そうでない女性よりも浮気する確率は高い。つまり、女性の稼ぎが男性より多いカップルは、双方が浮気に走りやすいという絶望的な状況にある。

 だが、家計をパートナーに依存している女性では、浮気率は低かった。

 マンチ氏はこの理由を次のように説明する。「女性らしさは、一家の稼ぎ手というステータスにも、性的な征服にも無縁なので、男性への依存は『女性らしさ』への脅威にはならない。それどころか、性の二重基準にかんがみると、経済的な依存は女性を貞淑にさせる傾向がある」

 なお、6年間で1回以上浮気したという人は、男性が6.7%と、女性の3.3%の倍以上だった。

■大学図書館で見つけた相手は理想的?

 研究は、給料の良い今の仕事をやめずにパートナーの浮気をやめさせる方法をいくつか提案している。例えば、パートナーを教会、モスク、寺院へ定期的に通わせる。宗教行事に定期的に参加するパートナーほど、浮気する確率が低いという。

 パートナーを大学の図書館、研究室、講義室で探してみるのもいいかもしれない。というのも、「学習や研究に没頭しているパートナーほど、浮気しにくい傾向がある」からという。(c)AFP/Karin Zeitvogel