【8月10日 AFP】バングラデシュ政府は10日、むち打ちなど教師による生徒への体罰を禁止すると発表した。

 バングラデシュ教育省のサイード・アタウル・ラーマン(Syed Ataur Rahman)長官はAFPに対し、生徒を殴ったりむちでたたくなどの行為は「非人間的」であると判断し、こうした体罰の禁止を決めたと語った。体罰を受けた生徒は不登校になりがちといった問題もある。また、子どもに体罰を与えた教師を、親が襲う事件もおきているという。

 バングラデシュでは、教師による生徒への体罰の増加が問題化しており、3月にも、色鉛筆を持参しなかったために、女性教師からむち打ちの体罰を受けた生徒8人が、病院で手当てをうけるけがをしている。こうしたことから、最高裁が事態の改善を図るよう政府に勧告していた。

 バングラデシュの学校やイスラム教神学校で学ぶ生徒は約3000万人以上。国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)が前年10月に広報した報告書によると、10人中9人が学校で体罰を受けているという。

 報告書は9歳から18歳まで3800人以上を調査。報告書によると、もっとも頻繁に行われている体罰はむち打ちか棒でたたくことだった。さらに、10人中、7人の子どもたちが、家庭でも体罰を受けているという。(c)AFP