【7月21日 AFP】スウェーデン・ストックホルム(Stockholm)郊外に住む60歳の女性。同居する家族は、母親と妹、息子、そして191匹のネコ――。地元日刊紙アフトンブラデット(Aftonbladet)が20日、報じた。

 通報を受けた社会福祉当局によると、家の中はどこもネコだらけで、ネコ用トイレが汚物であふれかえるなど、劣悪な状態だったという。市当局の獣医師は同紙に対し、「アンモニアの強烈な悪臭で呼吸も困難なほどだった」と語った。

 ネコの多くは病気かけがをしており、173匹をその場で安楽死させなければならなかったという。残りの18匹も動物保護施設に預けられた。

 スウェーデンの法律では、ネコは一家族につき最大9匹までしか飼うことができないと定められている。

 社会福祉当局幹部は、この家族は善意からネコを飼っていたとした上で、「そうした人びとは本当に動物を愛しており、心が優しいのです。そして、動物たちの面倒を見ることができるのだと思っているのですが、われわれは同意できかねます」と語った。

 スウェーデンでは過去にも、同様の問題で当局が介入した事例がある。例えば、2007年には、ストックホルムでワンルームのアパートに11羽のハクチョウと暮らしていた女性が発見されたほか、中部イェブレ(Gaevle)では男性がアパートの3部屋に21匹のイヌと暮らしていたケースなどがある。(c)AFP