【7月12日 AFP】2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)で占った8試合すべての勝敗を的中させたタコのパウル(Paul)について11日、担当調教師が「イタリア海域出身」だと明かし、伊各紙はこぞって「本名はドイツ語名のパウルではなく、イタリア語名のパオロ(Paolo)だ」と主張する記事を掲載した。

 独紙ビルト(Bild)日曜版は、パウルの調教師フェレーナ・バルチュ(Verena Bartsch)さんの談話として、パウルは4月に伊トスカーナ(Tuscany)州エルバ(Elba)島近海で、生後4週間で捕獲されたと伝えた。

 これを受けて、伊スポーツ紙トゥットスポルト(Tuttosport、電子版)は「タコの名前はパオロだ」との記事を掲載。全国紙コリエレ・デラ・セラ(Corriere della Sera、電子版)も「大会の最後にイタリアにいくらかの満足感を与え、アズーリ(Azzurri、イタリア代表の愛称)たちにもささやかな喜びを与えた」と報じた。

 レプブリカ(La Repubblica、電子版)も、「イタリアは独自のやり方でW杯のスターとなったのだ」と伝えた。イタリア代表チームはW杯1次リーグで早々と敗退している。

 しかし、バルチュさんの談話は、パウルの「公式出生記録」とは食い違っている。公式記録によればパウルはことし2歳で、イングランドのウェイマス(Weymouth)生まれとされている。(c)AFP