【6月30日 AFP】ミャンマーの国営英字新聞「ミャンマーの新しい灯(New Light of Myanmar)」は29日、同国西部ラカイン(Rakhine)州で26日に幸運の予兆とみなされている珍しい白いゾウが捕獲されと報じた。

 これによると、同州沿岸部の街マウンドー(Maungtaw)で当局者が体高が2メートルを超える白いメスのゾウを捕獲したという。

 仏教徒が圧倒的に多いミャンマーでは、滅多にいない白いゾウは政変を含む良い出来事の前触れだと昔から信じられ、王族や政治指導者らに珍重されてきた。1962年から軍事政権が続くミャンマーは年内に約20年ぶりとなる総選挙を実施する予定だが、具体的な日程はまだ発表されていない。

 タイで発行されているミャンマーについての雑誌イラワジ(Irrawaddy)によると、今年に入って占星術師の勧めによって、タン・シュエ(Than Shwe)国家平和発展評議会(SPDC)議長ら軍政トップ5人が私的に使う航空機2機が「白いゾウ」と命名された。

 同誌の取材に応じたヤンゴン(Yangon)で人気の占星術師によると、この名前には不運を遠ざけるだけではなく、敵を倒す意味合いもあるのだという。反体制派や一部の研究者の間では、タン・シュエ氏は特に迷信深いと言われている。

 ただし「白いゾウ」とは言っているが捕獲されたゾウの皮膚の色は実際には白というよりも、赤みがかった茶色だった。(c)AFP