【6月27日 AFP】旧ソ連の最高指導者ヨシフ・スターリン(Joseph Stalin)の出身地であるグルジアの都市、ゴリ(Gori)の中央広場に建っていたスターリン像が25日、撤去された。

 ゴリは2008年のロシア軍によるグルジア侵攻の際に攻撃された都市。ニコロズ・ルルア(Nikoloz Rurua)文化・スポーツ相は「ソ連の独裁者、ヨシフ・スターリンの時代の犠牲者と、2008年の紛争の犠牲者の慰霊碑を設置するために、スターリン像をゴリの中央広場から撤去すると決めた。スターリンは何百万人という無実の人びとを殺し、グルジアだけではなく多くの国を代表する最も優秀な人びとを殺した男だ。撤去は遅すぎたくらいだ」と述べた。

 高さ6メートルあるスターリンの銅像の撤去作業は夜のうちに行われた。今後は地元の博物館へ移動される。

 この像は1952年にスターリンの生地ゴリに設置されたが近年、欧米寄りのミハイル・サーカシビリ(Mikheil Saakashvili)政権が撤去方針を示すたびにスターリンを郷土の誇りと考える住民が反対し、市を二分する議論が巻き起こっていた。グルジア文化省によると、新たに設置される慰霊碑のデザインは国際コンペで選ばれる。(c)AFP/Vano Shlamov