【6月9日 AFP】今月に予定されていたバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領のオーストラリア訪問を記念して、豪議会のギフトショップで販売されていたオバマ大統領のマグカップ200個が急きょ回収された。原因は、オバマ大統領が訪問を中止したからではなく、名前のスペルミスが発覚したからだ。

 マグカップは、笑顔のオバマ大統領の写真を使った特製のもので、オバマ大統領が原油流出事故対応を理由に4日に訪問中止を発表したにもかかわらず、前週末から議会のギフトショップに並べられていた。

 議会事務局幹部のアラン・トンプソン(Alan Thompson)氏はAFPに対し、「大統領のファーストネームのスペルを間違って発注していたことがわかった。バラクのスペルを正しいBARACKではなく、BARRACK(バラック、兵舎、大きくて粗末な家屋の意)としてしまった」と語った。

 職員がスペルミスに気づいた時には、すでに2個が売れてしまっていたという。残りのマグカップは全て破壊処分された。

 ただ、マグカップの1つを、あるベテラン政治記者がたまたま購入していた。この記者はマイクロブログサービス「ツイッター(Twitter)」上で、「オバマ大統領のマグカップにはスペルミスがある!」と投稿していた。

 前述のトンプソン氏は、職員たちは恥ずかしがっていると述べるとともに、「いい勉強になったと思うよ」と語った。さらに、オバマ大統領の豪訪問は2回も中止となっているが、今度こそ来てくれると期待を込めて新たにマグカップを発注する意向を示した。「もちろん、今度は目を皿のようにしてチェックするけどね」 (c)AFP