【6月8日 AFP】カンボジアで少女のころに行方不明になり、18年後の2007年にジャングルで暮らしているところを発見されたロチョム・プニン(Rochom P'ngieng)さん(29)が再び行方不明になっていた件で、プニンさんの父親が7日、自宅外にあるトイレの中で11日ぶりに発見されたことを明らかにした。プニンさんは前月、突然姿を消し、家族は森に逃げ帰ったのだろうと語っていた。

 プニンさんの父親だと主張するSal Lou氏はAFPの電話取材に対し、プニンさんは自宅から約100メートル離れた屋外トイレで発見されたと語った。発見前に、近所の人がプニンさんの叫び声を聞いていたという。

 Louさんは、「深さ10メートルのトイレの中で発見された。まったく信じられないよ。11日間もいたなんて」「どうやってトイレの中に入り込んだのか分からない」と語っている。トイレの穴は小さく、木製のふたが被せてあった。発見当時、プニンさんは胸まで糞尿につかっていた状態だった。発見後、病院に入院したという。

 プニンさんは1989年にプノンペン(Phnom Penh)北東610キロのラタナキリ(Ratanakkiri)州の密林で水牛の番をしているときに行方不明になり、2007年に全身汚れた全裸姿で農家の食物を盗もうと姿を現したところを発見された。密林で乾燥した米粒を探し回っていたために、サルのように前かがみな姿勢になっていたという。カンボジアでは「ジャングルウーマン」や「半動物少女」などと呼ばれ、大きな話題となった。(c)AFP

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