【6月3日 AFP】スパイ映画『007』シリーズで、英国のスパイ、ジェームズ・ボンド(James Bond)が乗っていた車「アストン・マーティン(Aston Martin)」が、ロンドン(London)で競売にかけられる。落札予想価格は350万ポンド(約4億8000万円)を上回る見込み。競売会社RMオークションズ(RM Auctions)が2日、発表した。

 出品されるのは、英俳優ショーン・コネリー(Sean Connery)演じるボンドが、映画『007/ゴールドフィンガー(Goldfinger)』(1964年)、『007/サンダーボール作戦(Thunderball)』(1965年)で乗っていた1964年製「アストン・マーティンDB5(Aston Martin DB5)」。

 車は、『ゴールドフィンガー』と『サンダーボール作戦』で使用された2台のうちの1台。現存しているのはこの1台だけだ。車は10月27日に競売にかけられる。

 車には映画に登場する科学者「Q」が考案した機関銃や、防弾シールド、可変ナンバープレート、追跡装置、取り外し可能なルーフ、油膜噴霧器、くぎの散布装置、煙幕装置がフル装備されており、車内中央部にあるひじかけに隠されたトグルスイッチやスイッチボタンでコントロールできるという。

 所有者は、米ペンシルベニア(Pennsylvania)州のアナウンサー、ジェリー・リー(Jerry Lee)氏。1969年に1万2000ドルで購入したという。車の売上金を自ら運営する慈善基金の資金にあてたいという同氏は、「ジェームズ・ボンドの車は40年あまりわたしを楽しませてくれた。世界各地での慈善活動の資金になってくれることで、この車はこれからもわたしに大きな喜びを与えてくれるだろう」と話した。(c)AFP