【5月19日 AFP】知らない土地でバカンスを過ごすとき、その土地を最も詳しく知る方法は、ガイドブックや地図などではなく、その土地に住む人と友達になることだ。たとえその友達がレンタルされたものであっても――。

 このような考えのもと、ブラジル人のアリス・モウラ(Alice Moura)さんは、地元の人が1対1でガイドを行うサービスを提供するウェブサイトを立ち上げた。このサービスは旅行者の需要にマッチし、現在は15の都市に広がるほど急成長している。

 モウラさんは、「バックパッカーの利用が多いと予想していたのですが、実際には個人向けサービスを好む高齢者や、決まり切ったツアーが気に入らない家族連れや流行の場所を知りたい若者がよく利用しています」と語る。

 モウラさんがこのサービスを始めたきっかけは、ロンドン(London)に住んでいた時、当時書いていたブログの読者の1人が、ツアーで良く訪れる場所以外を教えて欲しいと言ってきたことだった。

 現在、このサービスは、ニューヨーク(New York)、ニューデリー(New Delhi)、バルセロナ(Barcelona)、パリ(Paris)、上海(Shanghai)、ベルリン(Berlin)、ブエノスアイレス(Buenos Aires)などの都市に広がっている。

「tripadvisor.com」のような大規模な推薦サイトほどは知られていないものの、モウラさんによると、ビジネス上の「友達たち」の中には、このサービスを通して本当の友達になる人もいると語る。

 旅行客を案内するガイド役の日当はそれほど高くない。例えば、ミラノ(Milan)で80ユーロ(約9000円)、リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で77ドル(約7000円)、サンフランシスコ(San Francisco)で90ドル(約8300円)ほどだ。モウラさんによると、ガイドは「お金のためというよりも、楽しみのために」仕事を引き受けているという。(c)AFP

【参考】モウラさんのウェブサイト「Rent a Local Friend」(英語)