【5月18日 AFP】(一部訂正)英国の新内閣が直面する経済問題がどれほど深刻なのか、前政権の財務担当相が後任への引き継ぎの手紙でたった1文で表現していたことが明らかになった。

 デービット・キャメロン(David Cameron)首相率いる新内閣で財務省担当相に就任したデービッド・ローズ(David Laws)氏は17日、記者団に対し、前任者のリアム・バーン(Liam Byrne)氏から受け取った手紙について語った。

 ローズ氏は、「初登庁した日、デスクには前任者からの手紙が置いてあった。今後、どう舵取りをしていくかについてのアドバイスだと思った」という。

「だが、手紙にはたった1文しか書かれていなかった。『財務担当相殿、残念ですが、お金はもう残っていません』とね。正直ではあるけれど、期待していたアドバイスではなかったね」

 バーン氏は、このメッセージについて、単なるジョークだと強調している。

 キャメロン首相率いる連立政権は、過去最大規模にまで膨らんだ財政赤字削減を最優先事項としており、来月22日には緊急予算案を発表する見通しとなっている。(c)AFP